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それはやっぱり君でした。

第1章 ココロ。




「あっ、ありがとうございます...」


私がお礼を言うとその人は
口角を優しくあげて
特徴のあるアヒル口に笑みを浮かべる。



ん?...あひるぐち..?



『俺、ほんと怪しい人じゃないですからね(笑)』



そう笑いながら
私のものを拾う彼の手は
ちっちゃくてかわいい。


ん?...ちっちゃくてかわいい..?



私の大好きな芸能人の
条件に当てはまってて。


まさかね(笑)
そんなわけないでしょ。




すべてのものを拾い終えて
彼がビニール袋を渡してくれた。


『どんな事情があるか知らないけど、こんな夜中に女のコ1人は危ないですよ?
俺がもし危ない人だったら
あなたもう終わりですから(笑)』



口調まで似てる....

そんな、そんなわけ。



黙り込んでしまった私を
彼が下から覗き込む。


『おーい?聞いてますー?』


私の心臓が大きく音をたてる。




会ったばっかりなのに。
すごく、心が持っていかれる。





彼が私の頭に手をのせて
頭を優しくぽんぽんとたたく。





「ひゃ...」





ドキドキと音をたてる心臓が
はちきれそうになる。



『あ...ごめん。』



彼が頭から手を離すと
触れられていた頭がすごく、
熱くなった。








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