第5章 見上げた先のものより...
『んっ.....ちょっ....二宮っさ...』
彼はなかなか離れない。
しかもさっきより
強く抱きしめられるから
苦しくなった。
でも体よりも
心臓がばくばくして苦しい。
「俺も、もうオジサンですし
こんなのおかしいって
自分でも思うよ。
でもなんでだろーね??」
二宮さんが私の肩に
あごを乗せながらつぶやく。
その先にはどんな言葉が
待ってますか?
おねがい........
わたしの気持ち....届いて.....
「でも俺はね。
のどかちゃんのこと
好きなんだよね」
あぁ......
ずっと、聞きたかった言葉。
聞けるわけないって
思ってたのに。
聞けた。
二宮さんの口から
聞けた。
「ばーか。
だから泣くなって!ね?」
二宮さんが優しく
わたしの頭を撫でた。
「俺と、付き合って?」
二宮さんは
優しくほほえんだ。
夢のような言葉に
めまいがしそうになる。
「あれ?返事はー?笑」
わかってるくせに。
二宮さんはおどけて言う。
『好きです。
わたしも....////』
二宮さんの顔を
ちらっとみたら
少しだけ赤くなった
二宮さんの顔。
「知ってます。」
照れ隠しに笑う彼は
とてつもなく愛しい。
『......でも、いいんですか....?
わたしなん』
二宮さんが
私の唇を急に塞いだ。
「次それ言ったら
お仕置きですからね」ニヤ
『っ......////』
「俺は、のんちゃんがいいの。
わかります?」笑
下から覗き込んで笑う彼は
やっぱりずるい。
でも彼の笑顔は
いつでも私に勇気をくれる。