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それはやっぱり君でした。

第1章 ココロ。





外に出るのなんて、久しぶりだ。

夜の風は少し冷たくて気持ちいい。




コンビニで
グリーンラベルを一箱買い、
家に戻ろうとする。



暗い夜道の向こうで、
なんだか人の気配がした。


レジのおにいちゃん以外は
人に会わなかったから
なんだか新鮮だ。



目を凝らして見ると、




「女じゃん....」


制服のスカートをひらひらさせて
こっちに歩いてくる。


中学生?いや、高校生か。

ここらへんの高校のブレザーだ。


でも顔がまだあどけない感じがする。



顔はあどけないくせに
重そうなビニール袋を両手に持って、
こんな夜道を歩いている。




...って俺、見過ぎ(笑)





気づいたときには目があってしまった。

そのコとの距離はもう5mぐらいだ。


こんな距離になるまで気づかないって
バカだな、俺(笑)



彼女はまんまるの大きな瞳を
ますます大きく見開いて俺を見つめた。


ちょっと怯えたような、瞳。



そりゃ、そうですよね。

こんな夜中に男にガン見されたら
そりゃ怖いですよ。



でもこの道は一本道で。

逃げ場がない、みたいな顔をしている。



いちお、教えるか。



「大丈夫ですよ。襲いませんから。」





ん?こっちのほうが怪しいか(笑)


早く家入った方がよさそうだ。



でも俺のマンションは
女のコの後ろのほうにあって。






あーもう...

最悪だ。




女のコ完璧固まっちゃってるし。


どうする?俺。




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