第5章 見上げた先のものより...
*のどかside
『.....んっ....ふ......./////』
二宮さんと合わせた
唇の隙間から
私の息が漏れる。
心臓が
壊れちゃいそうなくらい
音をたてる。
なんで....なんでキスなんか....
二宮くんのキスは
大人の男の余裕があって。
まったくついていけない.....
わたしは懸命に
あわせようとする。
すると、
二宮くんの唇が離れた。
「.....あわせようとしてるんだ?」
二宮くんが低い声でささやく。
『....?!?!/////』
まず、二宮さん、さっきもだけど
顔、近すぎです....
それでささやかれたら
ほんとに気絶しちゃうんですけど!
「...ふっ(笑)かわいい」
二宮くんは一瞬鼻で笑ったあと
また唇を重ねてきた。
でも、でも....
なんでって気持ちよりも
やめないでほしいって思ってて。
だって...好きな人だもん...
夢心地になると
私の足の力が抜けてしまった。
『ひゃ......』
目の前には、
二宮くんの足。
私は二宮くんと壁との間に
座り込んでしまっていた。
「気持ちよく
なっちゃいました?(笑)」
笑いながらも二宮くんは
手を差し出してくれる。