第4章 迷いと決断
*和也side
目の前には、顔を真っ赤にして
恥ずかしがる愛しい人がいる。
キス、したんだよな。
しちゃったんだよな。
衝動にかられてキスするなんて
なんか、俺らしくねーな。
乱される。
俺が俺でいられなくなるくらい
どうしようもなく、乱される。
『.......二宮、さん....』
熱で少し潤んだ瞳で
彼女は俺を見つめる。
そんな目されたら
たえられなく
なっちゃうんですけど(笑)
彼女の赤く染まった頬に
伸ばしそうになった手を
俺はそのまま彼女の頭に伸ばす。
「はやく寝て、
元気になってくださいよ?」
俺が小さく微笑むと
彼女はまた顔を赤くする。
熱があるから、ですよね?
そんな顔されたら
さすがの俺でも
勘違いしちゃいますよ
手に入れたいって
強く、思った。
この子のすべてがほしい。
愛したい。
まだまだこどもな彼女を
俺が守ってやるんですよ。
『.........んっ...ふ.....』
気がついたら俺は彼女に
深いキスを落としていた。
このまま、全部忘れて
こいつだけを守って
生きて行きたいなんて
思いながら。