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それはやっぱり君でした。

第4章 迷いと決断





はるなと別れてからというもの、
今までとさほど変わらない
生活をしていた。


ただ、ぽっかり穴が空いたような
気がするのも事実なんだな。



俺のことを純粋に好きだって
言ってくれるひとは、
もう俺のものじゃなくなった。


自分で選んだ道なのに、
後悔なんてしたくなくて
俺は必死に仕事に向かう。



ファンのみんなの笑顔を見てたら
なんかもうどうでもいいかな
とか思ったり。


でもそれはやっぱり
タテマエなわけで。





のどかちゃんとは
泣いていた彼女を
抱きしめた夜から、
会っていない。




まず、会えるわけない。

会えたこと自体、
偶然の偶然が重なった奇跡だ。



でも、俺は一歩踏み出せば、
彼女に会えてしまう。







俺は、彼女の家を
知っているんだから。



あのときの道を
俺は鮮明に覚えていたんだ。


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