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それはやっぱり君でした。

第4章 迷いと決断




『...........いる。』


もう、隠せねーよ。


はるなに隠して、どうする。





はるなは涙をゴシゴシふいて
俺のほうを見た。


そして、笑顔で言う。



「なら、仕方ないよねっ!
今まで...ありがとっ.....
私っ...和くんのこと...
大好きだよ...」



最後のほうは完璧鼻声。

いつもなら言ってくれない「好き」

笑顔を貫きたいのに結局泣いてる。




強いのか、弱いのかわかんないな。





俺、なんか曖昧な人を
好きになりやすいの?(笑)



俺が曖昧だからですかね?





これで、最後だ。




俺ははるなを座らせて
俺も隣に座り
はるなに顔を近づける。





そしたら案の定
はるなは顔を背ける。







「そんなことされたら...
ずっと和くんのこと
忘れられないよ..」






俺、こんなにも
人を傷つけてしまった。



こんなひどい俺のこと、
まだ好きだって思ってんの?




『ほんと....ごめん。
俺のことは早く忘れて
優しいいい男、
見つけてくださいよ?』




はるなのほうを見ると
玄関のコンクリートを
じっと見つめていた。




こんなにいい女なんだから
絶対俺よりいい男と
付き合うべきだって。



相葉さんとかね?





言ってしまいたい。


きっと気づいてないでしょ?

相葉さんが
はるなのこと好きだって。




幸せに、なれよ。








「しばらくは...むりかも。」








そして俺のほうをちらっと見て、
はるなから、唇を重ねてきた。



触れるだけのキスなのに、
なんか、あったかくて。


はるなの顔を覚えておきたくて
俺は目をとじなかった。



そしたらはるなも薄目をあけて
一瞬唇を離してから

「恥ずかしいから目とじてよー!」

って笑った。




今までのありがとうをこめて
俺からも唇を重ねる。



今度はちゃんと、目を閉じた。



でもまつげが
パサパサゆれる音がして。



はるなが、
目開けてるんだなって。(笑)



でも気づいてないフリをした。









出会えてよかったな
なんて、思ったりして。













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