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【最遊記】金色の向日葵

第13章 告白


そっとベンチから立ち上がった悟空。雅の前に立って、座ったままの雅を見下ろしながらも悟空は話し出した。

「俺…さ、本当にその…雅の事…好きなんだよ、困らせてるかもしれないけど。」
「あの…悟空…?」
「なに?」
「私…悟空の事好きだよ?だけど、それって私の中では悟浄や八戒に対してと同じ好きなの。」

そういう雅は、悟空を見上げたまま話している。しかし悟空は続けて話そうとした雅の言葉を遮るように話し出した。

「やっぱり雅、三蔵だけ違うんだな。」
「え?」
「だってさっきもさ。気付いた?八戒や悟浄の名前出てきたのに三蔵の名前無かったじゃん。て事は、俺等と三蔵は違う好きってことだろ」

図星を突かれた雅。きゅっと唇をつむり、困ったように少し眉間にシワを寄せてうつむいた雅を上からふわりと抱き締めた悟空。

「今は三蔵の事好きでも良い。いつかは、さ?俺の事見てくれる日が来るって思ってても良い?」

そんな悟空の言葉に返事が返すことができなかった雅から腕を緩めて悟空はコツリと額を合わせた。

「クハ…お願い、そこ嘘でもいいから『うん』って答えてよ。黙られちゃうと、俺本とに見込みないのかとか思っちゃうじゃん?」

小さく笑いながら悟空は話した。そんな悟空に笑い返した雅は『ありがとう』と呟き返した。

こうして2人は宿に戻っていく。そこにはいつになく不機嫌な三蔵が待ち構えるかのように煙草を吸い待っていた。

「ただいまぁ。」
「お帰りなさい。何かいいのあり『遅い』……ましたか?」
「なぁ、なんか三蔵機嫌悪い?」
「わかりませんが、少し前からあんな感じですよ?」
「買い物だなやんなら別に構わんが、どれだけ長いこと留守にするつもりだ。」
「むぅ。そんなに長いこと一緒に出掛けてた訳じゃねぇだろ?」
「てめぇ1人なら何にも言わねぇよ。雅一緒に連れ回しすぎだって言ってんだよ。」
「三蔵も…雅の事好きなのか?」
「はぁっ?何言ってんだ、貴様は。」
「だって、俺が一緒だったから怒ってんだろ!?」
「ハッ…馬鹿馬鹿しい。雅が李厘に殴られたのを忘れたか。」

そう言い放った三蔵を見て悟空は多少なりとも不満と苛立ちを隠せなかった。
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