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【最遊記】金色の向日葵

第13章 告白


買い物へと出かけて行った悟空と雅。ゆっくりといろいろとみていた。珍しく屋台の横を通っても悟空が『欲しい!』と発さない。そんな相手を見て雅は声をかけた。

「ねぇ悟空?」
「ん?」
「今日は豚まんいいの?」
「……なぁ、雅?」
「ん?なぁに?」
「…雅さ、三蔵の事好き?」
「どうしたの?突然。」
「突然じゃない。ずっと思ってた。」

そういいながらも、悟空は雅の手を握り、露天と人ゴミをかき分けて歩いて行った。

「ちょっ…悟空?」
「いいから来て…」

そんな珍しく強引な悟空に手を引かれながらも、雅はただひたすら進んでいく悟空について行く。
少ししてついたのは、何もないただの公園のような広場。1つベンチがあるだけだった。

「……」

そこまで来るとようやく悟空は雅の手を放し、ベンチに座った。

「横…座る?」

そう問いかけられた雅は、小さくうなづいて悟空の横に腰を下ろした。

「…あのね?悟空…」
「俺は…!!俺は雅の事好きだよ?」

突然の告白に雅は正直驚きを隠せなかった。それも仕方のないこと。いつもの笑った顔ではなく、その金色の目はまっすぐに雅を見つめ、まじめな顔だったのだ。

「悟空……」
「すげぇ好きなんだよ…いつからとかはわかんねぇけどさ。前の村で一緒の部屋だった時にはとっくに好きだった。だけど気付いたら雅、三蔵の部屋に行ってるし。俺の事嫌いなのかと思った。」
「嫌いじゃないよ…私、悟空の事…」
「…でも、雅は三蔵の事も好きだろ…八戒や悟浄も…」
「……みんな好きだよ」
「俺は…そうじゃなくて…なんかこぉ……きゅぅってなるんだ…雅が三蔵と一緒にいるときには特にそう…八戒とか悟浄の時にはそこまでじゃないのに…」

時折寂しそうな目をするものの悟空の目を見れば、その気持ちが雅の中の八戒や悟浄に対するものとは違う。いうなれば三蔵に対してのものとよく似ていることが手に取るように分かった。

「雅は?」
「え?」
「俺と同じようにきゅぅってなることある?」
「……ん」

『悟空に対して』とかでなくてもあることは事実だった。
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