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【最遊記】金色の向日葵

第12章 揺れる想い


「そう言えばさ?良く三蔵が起きてるって雅、解ったなぁ!」
「ふぇ?」
「三蔵あの通り寝起き超悪りぃじゃん?それなのに。」
「なんか、私が起こしちゃったかも…」
「だとしたら今日は三蔵は機嫌良いな!!」

そう話してくれる悟空にきょとんとした目で相手を見つめた雅に、悟空もまた見返していた。

「どうしたぁ?」
「え…と、何で三蔵機嫌良いって…?」
「だってさ?寝起き悪い超低血圧の三蔵が起こされてハリセンも何も飛んでこずにあれだけで済んだんだぜ?そりゃ、機嫌良いだろ!!」
「…そっか…」
「うんうん!まぁ、俺の前に雅が行ったってのもあるのかもしれないけど…雅の時どうだった?」
「私行ったときは…『用がないなら帰れ』とは言われたけど…やっぱりハリセンとかは無かった」
「ほら!やっぱり今日の三蔵は機嫌がいい!!!」

なんだかそれだけの事で悟空の機嫌もよかった。それから話をして時計の針が8時を指そうとする頃、朝食にむかった。

「皆集まりましたね?」
「……あぁ」
「三蔵?あまり眠れませんでしたか?」
「そうでもない。ただ、月明かりが明るすぎた。」
「繊細なのねぇ、三蔵サ『ドゥンドゥン!!!!』……マ」

悟浄の言葉の途中で銃を打ち鳴らす三蔵。それを見て雅は悟空に問いかけた。

「…ねぇ?三蔵、機嫌悪くない?」
「朝のアレなんだったんだ?俺てっきり機嫌がいいもんだと思ってた。」

そうポソポソと話をしていた。確かに朝は機嫌が良かったのかも知れない。それでも、朝食の時間になった今となってはいつも通りの三蔵に戻って居たのだ。取り上げて機嫌がいい訳でもない…朝のあの三蔵は幻だったのか?!そう悟空は思うほどだった。

そんな光景を見ながら、雅は丁寧に畳んだ服を持ってきていた。待ち合わせて渡す手はずになっていた。

「あ、来た来た!!私ちょっと行ってくるね?」
「気を付けてくださいね?」
「すぐそこだもん!大丈夫!!」

そういって雅は一旦4人から離れた。衣装を手渡し、話をしていると雅と一緒に一団はやってくる。

「昨日は本当にありがとうございました。私達は一足先に行きます。皆様もお気をつけて…」

そう言うだけ言って去って行った。心配も何も余計な物だったが、いい思い出にもなっていた。

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