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【最遊記】金色の向日葵

第9章 恋心、その灯の揺らめき


しかし、悟空が向かって時期に2人は揃って席に戻って来た。悟空の顔を見ればとても嬉しそうな顔、一方雅を見ると何だか悟空とは真反対な様子だった。

「一体どうしたんですか?」
「実はさ!!!今夜雅が踊る事になったんだ!!」
「ちょっ……!!悟空?!」
「…おい、どういう事だ?」
「さっき話してた人達の困った事ってのが……今夜の最後のメインイベントで踊るはずの踊り子さんが怪我しちゃって踊れないんだって……」
「それで雅が踊るという事ですか?」
「なんか…イメージにピッタリだって…」
「イメージだけで踊れやしなかったらとんだ恥だろうが…」
「そう言ったんだけど……音楽に合わせて動いてくれたらいいからって…」
「メインイベントがそれでいいのか?」
「でしょ?だから困って…」
「でも俺雅が踊ってるとこ見たい!」
「まぁ、それは見てみたいですが…」
「……ちょっ。八戒まで…」

そう話していると後ろからさっきまでいた人たちがやってきて声を掛けた。

「あの、本当にすみません…話を聞けば、旅の方々との事。宿の方は確保させて頂きますが。どうか人助けと思って…」
「…やれ」
「は?」
「『は?』じゃねぇ。これだけ言ってんだ。やるのも悪くないだろう」
「三蔵、明らかに宿目当てですね」
「だな…」
「本当ですか?!ありがとうございます!!」
「あの、本当に私、そんなに踊れない…!」
「いいんです!!光や音楽もありますし。」
「…はぁぁぁぁ・・・・」

大きなため息を吐いた雅を見て八戒は助け船を出した。

「雅?それほどって事は多少は踊れたりするのですか?」
「……ほんの少ししか…それも随分前にだし…」
「いいです!!ほんの少しの経験でもあってくれたら…!!」

縋る様な目で見るその人達の勢いに負けて雅は頷いてしまった。
その様子を見て運営委員であろうその人達と一緒に一行は荷物を置きに宿へと案内された。

「どうぞ、こちらです」
「うっへぇ、すげぇな!この宿!!」
「お高そうですねぇ…」
「まぁまぁだな…」
「…でも本当にいいんですか?こんな素敵なお宿…」
「はい!これでも足りないぐらいです」

そういって案内された。
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