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【最遊記】金色の向日葵

第9章 恋心、その灯の揺らめき


こうして時期に着いた一行は車を停めてぽかん…と立ち尽くした。

「これは……」
「まつりだぁぁ!!!!!」

その悟空の言う通り、派手なのも致し方ない状況となっていた。

「なぁなぁ!!この村って今祭りなのか?!」
「おぅ!!兄ちゃんたち他から来たのかい?」
「あぁ!」
「良い時に来たな!今日は祭の最終日だ!!皆楽しく盛り上がってる!楽しんでいってくれよな!!!」

そう言われた悟空は満面の笑みで戻ってくる。

「やっぱり今日祭りだって!!すっげぇなぁ!!」
「好きにしろ…俺は宿に行く」
「三蔵!!それじゃぁつまんねぇじゃん!!」
「そうそう、三蔵?たまには楽しい気に当たらねェと腐っちまうぞ?」
「お前の脳みそはとっくに腐りきってるがな…」
「ひっでぇなぁ。」
「まぁまぁ、とにかく、少し楽しみましょう?」
「そうだよ!三蔵!!」

キュッと手を握った雅。その目はさっきまでの戸惑いよりも悟空の満面の笑みにすら似ていた。

「おい……!引っ張るな!!」
「早く!!行こうよ!!」

そう言いながらも三蔵は珍しくも雅に根負けしたかの様に歩き出した。その様子を見ていた八戒と悟浄は顔を見合わせて小さく笑った。

「…あの三蔵も、雅にかかったら形無しだな」
「まぁ、そう言うのも三蔵案外嫌いじゃないんでしょうから?大丈夫だと思いますが…」
「……なぁ八戒?」
「なんです?」
「雅って…やっぱり三蔵の事好きなんだろうな」
「そうですねぇ。」

そんな事を話していた2人に対して悟空と雅は手招きした。

「ほら!!八戒も悟浄も早く!!」
「置いてくぞ!!」
「……騒ぐな…」
「お祭りは楽しく騒ぐものだよ?三蔵」
「……フン」

そう言いながらも満面の笑みを向けてくる雅にはかなわない様子で目を細めていた。

「はぁい!今行きますよ?」
「たく、にしても……何かサルが増えたみたいな気が時々する…」
「それ、女性には禁句ですよ?」
「わーってるよ…」

そう言いながらも楽しそうに全員合流してみて回っていた。輪投げ、水風船、林檎あめ…沢山の物を見て楽しんでいた。
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