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【最遊記】金色の向日葵

第9章 恋心、その灯の揺らめき


「…おはようございます」

そうして八戒も起きる。時期に三蔵も起きてくる。

「珍しいなぁ!三蔵がこんな早くに起きるなんて!」
「…ッチ」
「朝から舌打ちなんて、夢見が悪かったのかなぁ?三蔵サマ」
「おい、タバコ」
「三蔵の分まで管理してねぇよ。」
「……悟浄、」
「なぁによ」
「…火ぃ、寄越せ」

そう言いながら三蔵は悟浄から火をもらい吸い始めた。

「三蔵?ご飯は?」
「何でもいい。」

そうひと言返す三蔵と適当量を盛り付けて、渡す雅。それを無愛想に受けとると、無言で食べ始める。それはいつもの事だった。

「今日には次の村に着けますからね。」

地図を見ながら八戒は皆に伝える。

「かなりかかったなぁ。」
「仕方ないですね、途中で大きな邪魔も入りましたし。」
「フン…そんなこと言ってもかかったにはかわりない。」
「そうは言っても…あ、村と言っても少し大きめだから少しのんびりしていきましょうか。」
「さんせーーぇぇい!!!」

悟空が真っ先に手をあげた。

「良いですか?三蔵。」
「まぁ、宿さえとれれば、だがな。」

そう言いながらも朝食を完食した三蔵はふぅっとため息を吐きながら目を伏せた。

「おい、八戒。」
「はい?」
「さっさと次に向かうぞ。」
「はいはい。」

そうして白竜の回復も済んだ後に、すぐにその場から離れ出発する一行。

「雅?体調はどう?」
「ふぇ?体調?」
「やっぱり昨日、少し寂しそぉだったから。」
「大丈夫だよ!」
「…にしちゃぁ、今朝もあまり食ってねぇじゃん?」
「そうでもないよ?」

にこりと笑った雅を見て悟浄と悟空は声を揃えた。

「あんまり無理すんなよ?」

そう伝えていた。そのまま走る事数時間……

「ほら!次の村が見えましたよ?!」
「やったぁぁぁ!」
「てか、何かこの村…派手だな…」
「この遠目からでもはっきりと解りますね…」
「……どうでもいい」

そう言い放つ三蔵の言葉に八戒が一喝していた。

「三蔵?何が不機嫌かは解りませんが…そろそろ機嫌治してくれませんかねぇ…」
「何のことだ。俺はいたっていつも通りだが?」
「そうそう!三蔵が不機嫌なのはいつもの事だろ?八戒…!!」

そう追い打ちをかける悟空にはぁっとため息を漏らしていた。
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