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【最遊記】金色の向日葵

第2章 出逢い


「なぁに三蔵様、悟空のせいにしてるけど結局は三蔵様もお腹空いてるんじゃないの?」
「…こいつがうるせぇだけだ」
「ねぇねぇ!!なんでもいいからさぁ。飯ぃぃぃ!!」
「あの、満足できるか解りませんけど…家に来ますか?」
「家…って。ご飯屋さんですか?」
「いえ、違うんですけど…」
「めーしぃぃぃぃぃぃ!!!」

キラキラした目で悟空はその女性を見つめていた。はぁとため息を吐きながらも三蔵も又じっと見つめる。

「どうします?三蔵」
「この状況も知りてぇし。行くか」

そう言いながらもその女性の後に着いた。

「ねぇ、お姉さん?名前は?」
「私?雅って言います」
「雅ちゃん?歳は?」
「23才です」
「お、俺と八戒と同い年!!」
「あらー。これは奇遇ですね!」
「あの…」
「あぁ、すみません。僕は八戒。こっちが悟浄で」
「俺ね!悟空!」
「…で、あの目付きの悪いのが三蔵」
「……やっぱり…」

そのひと言で八戒たちは何かを感じた。

「やっぱりって事は…」
「帰ったら話しますね?」

そういって雅は4人を連れて行った。
直についたものの、周りの家に比べて壁は何やら薄汚れている。それに、落書きを消した後だろうが、まだ消しきれていないのも多々あった。その1つを見て悟空はただ純粋に雅に問いかけた。

「なぁ、これって…」
「え?」
「『悪魔の子』って……何だ?」
「…ッッッ」

その純粋な質問に雅はきゅっと唇を噛み俯いてしまった。その直後に三蔵からハリセンが飛んでくる。

「いってぇなぁ!!何すんだよ!三蔵!!!」
「空気を読め」
「空気って…」
「悟空?ごはんが待ってますよ?」
「わりぃな?…あのサルが空気読めなくて…」
「サルっていうな!!!」
「どうぞ、良ければ…」

そういって雅は中に招き入れた。そうして薄暗い部屋の中で電気を付ける。

「今用意しますね?」
「お手伝いします」
「でも、お客様ですし…」
「いいんですよ。あの連中に食べさせるには1人より2人のが早い…」

そういって八戒は雅の横に立って一緒に支度を始めた。
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