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【最遊記】金色の向日葵

第2章 出逢い


「なぁーーーーー!三蔵ぉぉ!腹減ったぁぁぁ!!」
「うるせぇ、サル」

そういつも通りの会話を乗せたジープ。前に村を出てからもうすでに3日は経っていた。

「…おい、八戒、次の村はまだか」
「もうじきつくはずですが。……あ、ほら、見えましたよ?」
「…おいおい!今度は村って言うか町だな、こりゃ。」

そう後ろから身を乗り出す悟浄。次いで悟空も身を乗り出す。

「なぁな!あんだけでかい町なら食い物たくさんあるよな!!」
「……うるさい」
「なぁ三蔵!!食い物食べよう?着いたら真っ先に『うるせぇ!!』…ッッ」

パァンパァンっと銃声が鳴り響く。一気にしゅんっとなる悟空と悟浄。

「ふんっ……」

そう呟くと懐に短銃をしまい三蔵はゆっくりと瞼を閉じた。

「いいですかぁ?もうじき着きますからね?大人しくしていてください?」
「はぁい。」

八戒の保父さん振りも全く変わらなかった。

そうこう話していると町に着く。遠くから見ていた以上に大きい町だった。入り口で車を降り、白竜も姿を変えて八戒の肩に乗っていた。

「なぁ!!めーしっ!めーしっ!!」
「…うるせぇなぁ!!黙ってろ!サル!!!」
「八戒ぃぃぃ」
「三蔵。このままでは悟空、黙りませんよ?先に食事行きましょう?」
「……チッ」

そうして八戒の口添えもあり、先に食事に行こうとしていた。しかし、町に入って時期に人の様子が変わっていく。

「……八戒」
「えぇ。気づいています。この町、何か変ですね」
「んにゃ?変というより、」
「歓迎されてねぇ……な」

そう真っ先に気付いたのは三蔵だった。何やらこそこそと話をしている。そんな事とはお構いなしの悟空に急かされているものの人はすぐに各々の家に入って行ってしまった。

「どうしたんだ?皆中に入っちゃって…」
「悟空、次の町まで我慢できますか?」
「えーーー!!無理ぜってー無理っっ!!」

そう駄々をこね始めた悟空を横目に悟浄は1人の女性を見付けた。その人だけは家に入る事なくじっと4人を見ている。

「…ねぇお姉さん?」
「え…?あ…すみません。じっと見ていて…」
「おい、このあたりで俺らでもなにか食える所はないか。」
「えと…」

口を濁らせるように女性は居た。
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