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【最遊記】金色の向日葵

第5章 トラブル


それぞれビールやオレンジジュースを頼み、雅は迷っていたもののカフェオレを頼んでいた。

「悟浄って…お酒もたばこも吸うんだ…」
「んぁ?まぁね。安定剤的な?」
「そっかぁ。美味しいのか解んない…」
「酒って言ったら三蔵めっちゃくちゃ強いよな!!」
「いや、八戒だろ…」
「3人共飲むんだ。」
「あぁ。」
「へぇ。……三蔵もたばこ吸うよね」
「ん?あぁ……吸ってるな」

そう言う雅の顔を見た悟浄はニヤ付きながらもビールをぐっと飲んだ。

「何?三蔵様の事…気になる?」
「気になるとかじゃなくて…すごくきれいで…」
「あー、それ……三蔵には禁句だよ?」
「ふぇ?」
「女顔、すっげぇコンプレックスだから…」
「あ、違うの。きれいって顔がっていうより、金髪。あの髪がきれいだなって…少しの風にも軽くなびいて…」
「あ…髪ね」
「髪誉められると…三蔵やっぱり怒るのかな…」
「さぁ。顔はブ千切れるけどな?」
「でも、少し雅の気持ち解る気がする。三蔵の髪、すげーきれいでキラキラしてるもんな!!」
「うん!ちょっとした月明かりでもきれいだった…」

その時に雅は自分のいた町で2人きりで少しの時間を過ごしたあの日の夜の事を思い出していた。

「でもさ?!おれ、雅の髪も好きだぞ?!」
「え?!」
「あー、それ言っちゃう?俺もなんすけど?」
「えっえっ?!?!」
「うんうん!何かふわふわって感じで…触り心地よさそうで…」

男の人にそう言われたのも初めてで、雅は少し照れくさそうに下を向いてしまっていた。

「あ…ありがと……」
「もしかして…照れてる?」
「そんな事……!!」

そう否定するものの、耳まで真っ赤になってしまってる雅の言葉は無残にも軽くあしらわれるだけだった。それでもそっと自身の髪を指で梳くとふわりとした表情に変わっていたのだった。

その時だ。

バンッッ!!

大きな音と同時に店の扉が勢いよく開いた。そこに立っていたのは先程、悟空に叩きのめされたばかりの大男たちだった。人ごみをかき分け、ドカリと腰を下ろす。

「おぉおい!!酒だ!酒持って来いやぁ!!」

そう叫んでいた。
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