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【最遊記】金色の向日葵

第5章 トラブル


「え…あ……ごめんなさい」
「親分!大丈夫ですか?!お怪我は…」
「おぉ、そうだなぁ。姉ちゃんがぶつかったせいかなぁ。腹が痛てぇなぁ!!!」
「そりゃ大変じゃないですか!どう責任とってくれるんだよ!!」

巨漢の『親方』と呼ばれている男の脇から3人の男も一緒になって雅を覆い囲い始めた。

「雅、これ持ってて?」
「悟空?」
「おいおい!あんちゃんには用はねぇんだよ。姉ちゃんに責任とってもらわねぇとなぁ!」
「お前らなんて俺がすぐにのめしてやるよ!!」
「粋がってんじゃねぇぞ!!このクソガキがぁ!」
「悟空っ!!」

食べ物を預けられた雅は大きく振りかぶる大男から逃れさせるためか…悟空を呼んだ。しかし、何食わぬ顔でシュッと飛び上がりそのまま腹部に大きく蹴りが入る。

「…こいつ…!!」
「へっへーん!ちょろいちょろい!!」

そう言いながらも両手両足のみでことごとくに地面にひれ伏していく。横に着いていた男たちも腰を抜かした者もいる中で大男は悟空に向かってつばを吐いた。

「…プッ!!……覚えてろよ!」
「わっすれったよーっだ!!」

そういって手をひらひらとさせた背中を見送り、すぐに座り込んでしまっている雅の元に駆け寄った。

「雅!!大丈夫?ケガ、してない?」
「私は大丈夫……でも…悟空がやられちゃうかもって…」
「そんなに俺弱くねぇよ!ハハハ、大丈夫…」
「ごめんね?私の不注意で…」
「大丈夫だよ」

そういっている時だ。周りからわぁっと声が上がった。

「すごいね!あんた!!体小さいのに!」
「へへ…」
「あいつはね、この辺のたちの悪いごろつきでね。これに懲りて少しは大人しくなってくれたらいいんだけど。」
「そうだったのかぁ」
「悟空…悟空の方こそケガ…してない?」
「俺はぜんぜん!!」

そういって誇らしげに両の腕を上げた悟空を見てほっと胸を撫で下ろした。
そんな時だ…

ぐぐぅぅぅぅぅ――――………

悟空の空腹を訴える音が大きく響いた。さっきあれほど食べたのに…そう思いながらも雅はクスクス笑いながらも露店を見て回って帰る事にした。
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