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【最遊記】金色の向日葵

第5章 トラブル


次の町に着いたのは、翌日の夕方だった。

「さぁて、どうしましょうね」
「宿探すぞ」
「おやぁ?珍しく寝不足ですか?」
「うるせぇ…」

そう言いながらも悟空は露店の飲食物に目がないし、悟浄は踊り子のお姉様方にクギ付だった。ハリセンで叩かれながらも取りあえず三蔵に着いていく事になった。

「いらっしゃいませ」
「部屋空いているか」
「申し訳ございません…只今空きが2部屋しかございませんが…」
「構わん。それでいい」
「ちょ…!!それでいいって三蔵!?」
「どうすんだよ!!」
「あ…あの、ベッド1つの部屋なんですが…本当に宜しいですか?」
「構わん。」
「ちょ…!っと!!!!ベッド2つでどうやって寝るんだよ!!」

そう言う悟浄と悟空の言い分など聞く耳持たずして三蔵は手続きを始めていく。八戒はハハハ…と頬を掻いている。

「よし、行くぞ。」
「行くぞって…!!おい三蔵!!」
「八戒、そっちの鍵渡しておく」
「はい、あ、すみません。お姉さん」
「はい?」
「床にでもひけるお布団2組ありますか?」
「あ、ありますよ?お持ちいたしますね?」
「助かります」
「……えっと…」

そう、1番困っていたのは雅だった。手持ちも多少ある…そう思い宿を出て、他を探そうとしていた。その時だ。

「おい、何してる」
「ふぇ?」
「さっさと来い。」
「えと…」
「どこに行くにも勝手だが、先に荷物置いていけ」
「でも私お部屋…」
「…チ、早くしろ、置いてくぞ」

そう、三蔵は自分と同じ部屋でと考えていた。その様子を見ていた悟浄や悟空、八戒は今までに無いほどに驚きを隠せなかった。

「待て待て待て!!何で雅が三蔵と同じ部屋な訳?」
「まぁ、三蔵なら悟浄と違って手出しはしないはずですけれど…」
「え――――、でもぜってー三蔵ベッド使うだろ?可哀想じゃん?」
「んー、弱りましたね…」
「うるせぇな…」

そう言いながらも布団の申し出は無く三蔵は半ば強引に雅の意見を全く聞かないままに連れて行った。

「あぁあ…行っちゃいましたね…」
「…にしても、なんだかんだ言ってあの三蔵が…」
「珍しいよな」

そう言いながらも3人は同じ部屋にむかっていった。
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