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【最遊記】金色の向日葵

第16章 敵との遭遇


新たな目的地に向かって、一行は町を出発した。白竜の変身したジープに乗り込み町を後にしつつも、次の町に向かっていた。

「なんか、首元が涼しい…」
「そりゃ今まであった物がなくなってすっきりしたらそうなるだろ」
「確かに――!!」
「悟空?」
「なんだ?」
「休憩地まで行ったら何かお餅作ってあげる!」
「マジで?やった!!聞いた?三蔵!雅が俺の為に餅作ってくれるって!!」
「悟空?何独り占めしようとしてんだ!」
「そうですよ?きっと雅は皆の為に作ってくれるんです。悟空の為だけにとは言っていませんよ?」
「えぇ――、そうだったのか」
「どう考えてもそれ以外にあるか。馬鹿が」
「俺はてっきり雅が俺の為に作ってくれるんだって思ってたのに…」
「クスクス、悟空もいっぱい食べてね?」
「おう!!食う食う!!雅の甘味って久し振りだからなぁ!!」

そう言いながらワクワクを隠しきれなくなっていた悟空。そんな時、ぐぅぅ…とお腹が鳴る音がする。

「…胃袋サルが」
「何か言ったか?!このエロエロ河童!!」
「おーおーサルが怒ってら!」
「むっかぁー!!ふざけんなよ?やんのか?」
「お、勇ましいねぇ…!!受けんぞ?」

そういう2人の言い争いが始まると狭い後部座席の中でも雅はゆっくりと三蔵の後ろに移動する。悟空と悟浄を隣同士にすると余計に白熱するのも解ってはいたものの、この言い争いと時期にやってくる三蔵の銃音が少しばかり楽しくなってきていたのだ。

「うるさい…」
「エーロエーロ!エロエロゴキブリ河童!!」
「…うるさい」
「ちび猿食欲ばーか!!」
「うるせぇって言ってんだろうが!!」

いつも通りのお決まりの様にゴゥン!!と銃声が鳴る。クスクスと笑う八戒とにこやかに笑いながらも見ていた雅。

「だって三蔵!!悟浄がぁ――!!」
「おめぇが先に吹っかけてきてんだろうが!」
「黙って乗ってろって言ってんのが解らんのか!!」

スパァン!!

きれいに悟空と悟浄の頭にハリセンが入る。それを見て八戒は目を見開いた。

「さすが三蔵。場所入替ってるのご存じだったんですね?」
「声の方向で解る」
「さすが!!」
「感心してねぇで前向け」

そう八戒に返していた。
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