第11章 Tsumbergia
「まぁドフィの銃の影響で多少の後遺症は残ったが日常生活には何も問題ねぇ。現に13年無事に生きている」
「なるほどな」
2人で話しているとリオとレイモンドがキッチンから戻ってきて、レイモンドがテーブルにおぼんを置くと俺達の前にティーカップを置く。
「自家製のオレンジピールティーなの、リラックス効果に良いから飲んでみてね」
リオが俺達にそう言うと一緒に来た3人はそれぞれ紅茶に手を付ける。
「うま…っ!」
「これ美味しい!」
「なんか一口飲んだだけなのにリラックスする…」
3人の様子を見てから俺もティーカップを手に取って一口飲む。
オレンジの香りにやや苦みがあり、甘いのが苦手な俺でも飲
める。
「そういやぁコラさんはいつも紅茶を飲んでたな。熱くて吹いてたけど」
昔、あのファミリーにいた頃によく見ていた光景を思い出す。
熱いと言われていたのに飲んで吹いてひっくり返っていた。
「あぁ…懐かしいな。今はリオが事前に冷ましてくれるから吹く事は無くなったぞ!」
「まぁ走って来た時に転んでなかったから“リオ”がいればドジらねぇのかもな」
「俺単体だと変わんねぇってことか!?」
コラさんの様子に思わず笑ったがしばらくして俺はティーカップを置き、コラさんの隣にいるリオを見る。
「コラさん、本題に入らせてもらう。まずは俺がたてた仮説が合っているかリオを診察したい。いいか?」
「あぁ。リオ、大丈夫か?」
「えぇ。お願いします」
俺はコラさんの隣に座っているリオに立つように言い、近くのソファーに移動して座らせる。そして愛刀である鬼哭を抜く。
「ROOM…スキャン」
能力を使い、リオの全身くまなく診察していく。
昔、リオはコラさんに助けられるまで薬の実験体として生きていたと聞いている。
内臓等は正直彼女の年齢からしたら傷ついている方だ。
しかし今回は彼女の目に光が戻るかどうか。
全身診た後に彼女の両眼を診て俺は能力を解くと鬼哭を鞘に納める。
「ロー、ど…どうなんだ?」
「とりあえず仮説は半分立証できた。だがもう半分は試さねぇとわからねぇ」
俺はこの島に来る前にたてた仮説を皆に話し始める。