第9章 Calendula
しばらく抱きしめ続けた後、彼女の顔を上に向ける。
涙に濡れた金の瞳。
俺は彼女に触れるだけのキスをする。
涙の味なのか少ししょっぱいキス。
彼女から離れようとした時...
「......!」
彼女が俺の頬に手を添え、俺の唇を舐め深いキスを要求した。
普段の彼女からは考えられない行動。
俺に会えなかった寂しさが行動させているのか
ここで応えないのは男が廃る。
俺は彼女の後頭部に手をやり、深いキスをする。
舌を絡ませると彼女も絡ませていく。
「ん...っ、ふぁ...」
飲みきれなかった唾液が口の外に流れるのがわかる。
でも止められない。
彼女は俺の頬に添えてた手を服へ移動し強く握っている。
しっかりと堪能した後に口を離すと2人を銀の糸が繋ぐ。
「はぁ...ロシー...」
「ん?」
「ん...っ、もっと...!」
明らかに熱で浮かされた目を俺に見せる彼女。
それを見た俺は中で何かが切れる音がした。