第9章 Calendula
1ヶ月後
私は自宅横の作業所で紅茶の茶葉を袋詰めしていた。
彼は4日前にお祭りの為に隣の島へ行き、会えていない。
連絡を取ろうとしたけど彼は電伝虫を忘れてて、お店のおじさんの番号と分からない...
納品は島にいる人が持って行ってくれるので困らない。
彼とは5年離れ離れだったから5日なんて短い時間、全然平気だと思ってた。
でも...
「はぁ...」
ものすごく寂しい。
思えばあの5年の後はずっと一緒に過ごしてきて離れて生活した事なかった。
彼の低い声が聞こえない。
ベッドに入っても彼のお日様と煙草の匂いも温もりもない。
2人でくっついて寝る広いベッドが冷たくて彼がいない現実と寂しさを余計に感じさせる。
1人でのご飯もあまり進まない。
仕事をしてる時が1番気が紛れるので昼夜を問わず仕事に打ち込んでいた。