第9章 Calendula
この仕事は彼女あってのもの。
彼女が花を愛してるから俺も彼女も花も愛してる。
元々紅茶やお菓子も島の奴らへのお礼も兼ねて作り始めたもので、利益は考えてなかった。
今回の仕事は誰よりも花を愛する彼女の参加を認めない、酷な内容。
彼女が嫌であれば俺は断る気だ。
「......お祭りって何日だっけ?」
「1ヶ月後だ。あともし俺が行くなら俺は開催期間の5日あっちの島で寝泊まりになる」
「そっか......わかった。じゃあ頑張って紅茶とか作らないとね!」
ニコッと笑う彼女。
「いいのか?お前は行けないんだぞ?」
「うん。だから私が作ってあなたが売る。役割分担!それに5日くらい1人でも平気よ」
私だって立派な大人だからね!と意気込む彼女。
そんな彼女を見た俺は翌日、祭への出店了承を伝えた。