第7章 Dumpling
(だ、抱きついたけど...これってお腹...よね)
決心して彼に抱きついた私。
抱きついたまでは良かった。
でもこの後どうしたらいいか分からない。
(これがお腹と言うことは...確かに身長差あるわね...)
とりあえず自分の目的は達成した。
問題はこの後。
このまま離れていいのか
(ロシーなら...この後やる事は...)
普段彼が私にやってくれる事を思い起こす。
抱きしめてくれて、その後...
思い出していく度に顔が熱くなる。
とても恥ずかしくて出来ない。
でもあそこまでなら...
意を決して私は彼から離れて顔を上に向ける。
「ロシー、屈んで」
「え?」
「屈んで!」
私の言葉に少し戸惑ってる様子が感じ取れる。
それでも彼が着ている服が擦れる音がしたから屈んでくれたんだろう。
私は手を伸ばし、目の前にいる彼を探す。
しばらく探すと私の両手が彼の髪の毛に触れた。
(結構屈んでくれたんだ...)
私は髪の毛から手を下に下ろし、頬を優しく包むように触れる。
そして彼にゆっくり顔を近づけた。