第6章 Strawberry
「花が多く育てられる土地かぁ...」
村長の家を訪ねた俺達は家を建てたい希望の土地の話を伝えた。
その話を元に村長がどこがいいか考えていた。
「あ、あと...町から離れててもいいです...お花をたくさん育てたいので...」
「うーん...それなら...」
村長がうーんと悩んでいたら村長の嫁さんが
「町から離れていいならあそこは?港からの道をずっと真っ直ぐ行って木が途切れる...」
「......あぁ、あそこか。あそこならいいかもな」
どうやら希望の土地に思い当たる場所があったようだ。
「ちょっと道が悪いが…さっそく行ってみるか」
「楽しみだなリオ」
「はい!」
村長に連れてこられたのは町から10分ほど歩いた場所。
地面があまり良くないと聞いて、彼女を抱き上げた状態で村長についていった。
町から木々が生い茂る道を歩くと木々が途切れたところに広めの土地があった。
土地と言っても雑草が生え、地面もボコボコしている。
「ここなら土の具合もいいし、広い花畑は作れる。どうだい?」
「だそうだ、リオは...」
俺が彼女に確認しようとしたが、広い花畑が作れると聞いた彼女は目を輝かせてる。
彼女が何も言わなくてもわかる。
俺はそんな彼女の表情で決めた。
「ここで頼む」
「わかった、まずは土地作りだな...ロシナンテさんにも手伝ってもらうからな」
「あぁ。リオ、楽しみだな」
「ふふふ」
彼女は嬉しさが抑えきれないようだ。
ずっとニコニコ笑っている。
その日から俺達の新居作りが始まった。