第6章 Strawberry
俺が島に帰ってきて1週間。
彼女と俺はレイモンドの家で世話になっていた。
これからこの島で暮らしていくとなると必要になるものは...
「俺達の家...ですか」
俺はレイモンドからの話にそう呟いた。
「せっかくなら二人で暮らせる家の方がいいだろ?」
「まぁ...確かに...」
レイモンドからは気にしなくていいと言われてるが
いつまでも世話になる訳にはいかない。
「リオもやりたい事があるんだろ?」
「やりたい事?」
俺は隣に座っている彼女を見る。
彼女はコクンと頷き
「花畑を作って...いっぱいお花を育てたいです...」
「花か...」
花の学者であった両親譲りなのか花が大好きな彼女。
俺がいない間もこの家のプランターで小さな花を育てていたらしく、レイモンドの家の前は綺麗な花がたくさん咲いている。
「村長に聞いて探しておいで」
「あぁ、じゃあ行くかリオ」
俺の言葉に彼女は微笑んで頷いた。