第3章 Orange
結婚式の後、私達は教会で写真を撮り着替えた後は島民総出の宴になっていた。
私達は中央にいていろんな人がおめでとうと声を掛けてくれる。
「…で、いつから準備してたの?」
私は小声で彼に聞く。
「島の奴らは3カ月前から準備してたんだと。俺も先月言われたんだ」
「あぁ…なるほど」
この島の人なら大いにありえる。
おそらく島の人の行動力に毎回彼自身も驚いているだろう。
私は彼よりもここに長く住んでいるので
島の人の人柄もそうだが、やると決めた時の行動力がすごいことはよく知っている。
その結果が今日の結婚式や私達の家にある音のなる家電たちだ。
「まぁ、これで正式に夫婦になったんだし…良かったんじゃねぇか?」
「…そうね。でもロシーのタキシード姿は見たかったな…」
そこだけが悔しい。絶対にかっこよかったに違いない。
あと私が来ていたドレスだって…
「一応写真も撮ったし、いつか見えるようになったらもう一回結婚式やればいい」
「ロシー…」
彼の言葉が嬉しくて私は口角が上がってしまう。
ほんと、この優しい旦那様の事を私はなんど惚れ直しているのだろう。
「リオ、これからもよろしくな」
「こちらこそ。よろしくお願いします」