第3章 Orange
私が連れて行かれたのはどうやら教会のようだ。
近くに花畑があり、その匂いで大体わかる。
「あの…教会にロシーが待ってるんですか?」
「あら!さすがリオね!とりあえず私についてきて」
えええ、何があるんだろう。
少し不安気な私なんてお構いなしに裁縫奥さんは教会の中へと入っていく。
しばらく歩くとドアをノックするような音が聞こえる。
「私よ、連れて来たわ」
裁縫奥さん(私は心でそう呼んでいる)がそう言うとドアが開く音がし、中に連れて行かれる。
「よし、じゃあ着替えるわよ」
「き、着替え?!」
「そうよ、私が用意した服に着替えるわよ~」
訳が分からないまま私はあれよあれよと服を脱がされ、部屋にいる人が用意した服を着せられる。
何を着せられているのか手で触ってみる。
それは少し滑らかな生地で膝丈ほどのワンピース?
例えるならシルクのような…。
「本当は足が見えない長さがいいけど、リオはこの長さの方可愛いわね。足綺麗だし」
「リオすごい似合ってるわよ~」
私が混乱しているのをよそに周りでは着替えた私を見て騒いでいる。
な、なんかすごい褒められてるような…
私の頭にはてなマークがたくさん浮かんでいる。
何が起こるかわからない。
そんな事を考えていたら、今度は椅子に座るように促され、私は椅子に座る。
「じゃあ次は…」
「次?!」
その後もどんどん私はわけもわからないまま色々施された。