第8章 事件起きたる2
おかしい。ミラらしくない。嫌な予感がした俺は女兵士にエルヴィン達に知らせるよう言い、急いでミラのいる場所に向かった。
バキッ、ボコッボキボキッ!!
「おい、まだ伸びんのには早えーだろっ!お前らのした事を考えたらまだ気絶してもらっちゃ困るんだよ!!このままお前を団長に引き渡せばお前らは退団になるだけで済んじまう。そんなんじゃ甘えーんだよ!なんなら今ここで私がお前らを殺してやろうか!!」
強姦した男達はもう虫の息だ。これ以上やれば死んでもおかしくない。
「ミラ!お前、何やってんだ!?それ以上やれば死ぬぞ!!」
俺は我を失ったミラを必死に止めた
「あぁ?こいつらは許されない事をした!このまま退団させるだけじゃダメなんだよ!!」
「おい、落ち着け!何がどうしてお前はこんな事してんだ!落ち着いてくれ、俺はお前の右腕だ!あの時約束しただろ!?お前に付き合うって!だから俺はこんなお前らしくない事をしてるお前を止めなきゃならない!俺が従うと誓ったミラはこんな事する奴じゃない!!」
そう言って俺はミラを抱きしめた
「!?......ご、ごめん...すまないリヴァイ...」
.
.
.
それから程なくしてエルヴィンと幹部数人が駆けつけた。
「ミラ、リヴァイ!状況は報告に来てくれた彼女から聞いた。とりあえずここに転がっている彼らは即退団だ。ハンジ、まずは彼らを牢屋に運んでくれ」
「分かった」
「それからミラは自分の部屋に戻ってくれ。リヴァイは私と団長室へ来てくれ」
「分かった。頭冷やしてくるよ」
それからミラは自室に戻ったようだ。俺はエルヴィンと団長室にいる。
「リヴァイ、あの惨状はミラがやったんだね?」
「ああ、そうだが。何故分かる?お前が来た時には俺かミラかどっちがやったかなんて分かんなかっただろ。それにあいつは滅多にキレなければ必要な時しか暴力は振るわねぇ。気質的に俺だと思われんだろうと思ってたが。」
「それが分かってたからお前をここに呼んだんだよ。お前との付き合いも長くなってきてミラもお前には心を許してるみたいだからね。そろそろ話さくてはと思っていたんだ。あの子の「過去」をね。」