第43章 普通の恋愛の仕方

「そんな事もあったな」
「て事は私はリヴァイをこの部屋に閉じ込めてつきっきりで面倒を見なくちゃいけないわけか...」
「分かってんじゃねぇか。」
「せっかく戻って来れたからめちゃくちゃ自分の仕事したい。落ち着かない」
「ふざけんな仕事馬鹿が」
「だって、絶対エルヴィンの奴お前が作戦成功させて私を連れ戻してくるの確信して仕事用意してるはずだし、お前がその怪我で動き回る程馬鹿じゃないのは知ってる」
「おい、お前まだハッキリ言わねーと分かんねぇのかよ。俺はお前が好きだからお前と居たいからこんな口実で釣ろうと必死になってんだよ！気づけクソ鈍感野郎が！お前、頭いいくせに恋愛事にはクソみてぇに鈍感だよな。」
「...そ、そうか...すまん、お前と付き合う事にはなったが、私は今まで荒んだ地下で恋愛なんて考えられない生活をしてたり、親同然の人を好きになってその人に人生を捧げて生きてきた...世間一般的に普通の恋愛をした事がない。普通の恋愛の仕方が分からないんだ...だから...その...普通の恋愛の仕方を教えてくれ...」
その瞬間リヴァイが私を抱き寄せてきた。
「お前、こうやって俺に抱きしめられてどう思う？」
「...なんか、あったかくて安心する」
「それだけか？」
リヴァイが私を抱きしめたまま私の耳元でそう囁いてきた。
「や、やめろよくすぐったい！」
「うるせぇよ。答えろ。それだけか？」
「心臓に悪い」
「それはどういう感情だ？」
「恥ずかしいっていうかドキドキする？っていうか緊張する...でもなんか嬉しい...」
「嬉しいって事はお前は俺に抱きしめられるのが好きって事だよな？ならもっと俺に触れればいいし、触れて欲しかったらそう言えばいい。お前は俺と同じで素直じゃないだろうから言葉にするのが恥ずかしいなら行動で示せばいい。普通の恋愛ってそんなんじゃないかと俺は思う」
「そうか...普通の恋愛が出来るように頑張ってみる...」