第42章 看病
「大した怪我じゃねぇが、お前に手当てして貰えんなら悪くない...」
「いや、これのどこが大した事ないんだよ...骨折はないが、銃弾とナイフが掠めた跡がすごいぞ...それにこの出血量でよく普通に動けたな」
リヴァイはところどころ血まみれで服の上からでも傷を負った場所が浅くないのが分かった。
「お前を早く安全な所に連れて行かなくちゃと思ったら痛みなんて二の次だ。それにお前の気持ちを聞くまで意識失ってらんねぇからな。お前、俺の事愛してるって認めたよな...なら俺とどうなりたい?」
「...おい、そうは言ったがどうなりたいとまでは...」
「この期に及んで俺はまだ我慢を強いられるのか?...」
そう言ってリヴァイが悲しそうな顔をする。
「!?...お前、そんな顔すんなよ...私は...私は...お前と...ちゃんと恋人?ってのになってやってもいいというか、なりたい...と思ってる...」
するとリヴァイがニヤニヤしだした。
「最初から素直にそう言え。不安になっちまっただろうが。」
「お前、わざとあんな顔したな?私に答えさせる為に。このドSが!」
「お前が俺を不安にさせたのが悪い」
「うるさい!調子に乗んな!チビで掃除馬鹿の刈り上げ無愛想三十路が!」
「お前、それはさすがに言い過ぎだろ...」
「うっさい黙れ三十路」
「三十路...」
「とりあえず手当てさせろよ!さっさと服脱げ」
「ああ。」
服を脱いだリヴァイの傷を見る。やっぱり...決して浅い傷じゃない...
「お前無茶しすぎだ。こんなんじゃ暫くまともに動けないぞ?」
「お前を守る為ならこんな傷の一つや二つ大した事ねぇ」
「もういい黙れ!傷が開かねーように大人しくしてろ!」
その後私はできる限りの手当てをして部屋から出ようとした。
「おい、どこに行く?」
「自分の部屋」
「お前、俺を1人にすんのか?お前がいなくなんなら暇だから訓練しに行くが?」
「は?馬鹿か!お前その怪我で訓練なんかしたら死ぬぞ?」
「だからお前にここにいろって言ってんだが。動き回られたら困るんだろ?」
「何だそれ...そう言えば、前にもこんな事あったよな。立場は逆だが。私が熱出して倒れた時無理して仕事をしようとした私をリヴァイが逃げないように自分の部屋に閉じ込めて...」