第4章 人類最強誕生
数日間彼らを見張っていたが、怪しい動きはすれどエルヴィンを殺すような決定的な行動には移さないようだった。
そんなこんなで壁外調査の日になった。彼らにとっては初の壁外であり初の任務だ。私はエルヴィンと同じ隊に配属だ。
「開門せよ!行くぞ!」
ダダダダ
開門と同時に馬を走らせる兵士達。
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ザアアアア
壁外調査に出て暫くして雨が降り出した
雨か...こんだけ荒れてりゃエルヴィンの所まで俺一人くらいバレずに行ける
「おい、ファーラン!俺は今から奴の所に行く。他の奴は適当に誤魔化しといてくれ。」
「おい、リヴァイ!」
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隊を抜けて大分走ってきたが何かおかしくねーか?巨人の足跡が...俺が来た方に戻っている!?
...あいつらが危ない!!
バキバキ、ボキッ
巨人!食ってやがんのか。
...ファーラン!!
巨人に食われてたのはファーランだった。その近くにはバラバラになったイザベルの死体。
「おい...人間てのは美味いのか?...なあ、美味かったか?答えろよ。」
ガシッバシュッ、ズバッ、ザッ
気づけば周りは巨人の死体だらけになっていた。
「リヴァイ!生き残ったのはお前だけた?この巨人の死骸は...お前1人で...」
許さない...こいつを!!
ガッ!!ドカッ!!
「てめぇを殺す。その為にここにいる」
「彼らは死んだのか...そうか...ニコラス・ロヴォフに関する書類だ」
「てめぇ...知っていたのか」
「残念だが、遅かったな」
「おい、なんのつもりだこりゃあ」
「ブラフだ。」
「あ?」
「ロヴォフが横領をしているのは分かっていた。奴を追い詰める証拠が欲しくて嘘の情報を流した」
「そこまで知っていて何故俺達を兵団へ入れた?」
「お前達が優れた戦力だから。それとロヴォフに揺さぶりをかける為だ。だがもう必要ない。本物は今頃総統の手元だ。」
「...命を捨てるのに割にあわねぇ。くだらない駆け引きに巻き込まれたもんだ。てめーもな」
「くだらない駆け引き?私の部下やお前の仲間を殺したのは誰だ?私か?お前か?」
「そうだ...俺の奢りが...「違う!!巨人だ!!巨人は何だ?何故人間を食う?我々は無知だ。無知でいる限り巨人に食われる!お前はこのままでいいのか?私を殺して暗い地下に逆戻りか?調査兵団で戦えリヴァイ!」
「こっからは取り引きじゃねぇぞ」