第36章 ケニーの思惑
「あんたが俺の物になんねーってんなら俺にも考えがある...あのドチビが惚れ込むくらいの女だ。拷問が通じる相手でもなさそうだからな」
「何をする気だ!?」
「まあ、そう焦んなって。お楽しみを用事しといてやるからよ」
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その頃の兵団
「エルヴィン、何かおかしくねーか?もう3日も経ってんのにミラから報告の1つもねぇ」
「ああ。私も気になっていた所だ。もし、探りが憲兵に気づかれて動けないとしたらミラの見が危険だ。表沙汰にはなっていないが、憲兵には対人戦闘に優れた極秘の部隊があるらしい...彼女が強いのはわかっているが、もしその部隊の人間に目を付けられていたとしたら流石のミラでも...」
「おい、エルヴィン。ミラが気になる。俺は王都へ向かう」
「私は団長だから兵団から動けない。そうしてもらうと助かる。リヴァイお前も気をつけろ」
「ああ」
嫌な予感がした俺はすぐに馬車を手配し王都へ向かった。
王都へ到着した俺はミラを探す。
どこだ?どこにいるミラ!!
「おい、あれ...リヴァイじゃねーか?調査兵団の。隊長に報告だ...」
必死だった俺はそんな話し声にも気づかなかった...
気づけば周りは憲兵の兵服を着ているが、憲兵にしてはガラの悪い連中に囲まれていた。
「よーおリヴァイ!久しぶりだなぁ?元気にしてたかー?」
「!?...ケニー!!」
「お前に会いたくてよぉ、どうやってお前と会うか考えてたんだが...お前の方からこっちに来てくれて探す手間が省けたぜ」
「どういう事だ!?」
「お前の大事な大事な副団長様と会いたくねーのか?」
「ケニー!!お前、ミラに何をした!!あいつはどこにいる!!」
「おいおい、落ち着けって。お前が大人しく俺に着いてくんならお望み通り会わせてやるよ。暴れるような真似すれば副団長様がどうなるか知らねぇよ?」
「くっ...分かった...」