第32章 兵長とお出かけ
リヴァイと向き合うと決めた次の日、私は「君は働きすぎだからたまには休みない」とエルヴィンに言われ休暇になった。
休みをもらったのはいいが、特にする事なんかないんだよなー
と部屋でだらけていると訪問者が来た。
「ミラ、お前今日休みだろ?俺の用事に付き合え」
訪問者は何故か私服姿のリヴァイで、有無を言わさないという態度で用事に付き合えと言ってきた。
「はい?突然人の部屋に来るなり拒否権のない感じの圧かけてくるのやめてくれないか?」
「いいだろ?どうせ仕事バカのお前の事だから休みに何をしていいか分からなくてだらけてたんだろ?」
「...その通りですが何か?」
「ならいいだろ。街に出る準備をしろ」
「街?買い物でもあるのか?」
「いいから早くしろ。日が暮れちまうだろうが」
「仕方ねーな。着替えるから外で待っててくれ」
「分かった。ダラダラ待たせんなよ」
リヴァイは私の部屋から出て外に向かったようだ。
あいつ急に何なんだ?まあ、断れない圧かけて来てたし、どうせ暇だったからいいか...
準備をして外に出るとリヴァイが待っていて、馬車が迎えに来ていた。
「...お前の私服姿...久々に見るな...」
「なんだよ、変だったら悪かったな」
「...いや、たまに見る兵服じゃないお前も悪くない...」
顔そむけてるけど耳が真っ赤ですよリヴァイさん。こいつホントに私の事好きだな...っていうかやめてこっちまで恥ずかしくなってきた。
それから馬車の中ではお互いに照れて終始無言になっていたら街に着いた。
「ところでお前の用事って何なんだ?」
「茶葉がきれた。」
「紅茶の茶葉を買いに来たのか...それ私着いてくる必要ないだろ」
「うるせぇ。暇そうだったから外に出してやろうと思っただけだ悪いか」
「いや、悪くないが...」
茶葉はまだ買い足す程減ってなかったはずだ。こいつは私と出かける為にそんな事を口実にしてきたのかと思うと嬉しかった。
「ふふっ...」
「おい、何にやけてんだ気持ちわりぃ」
「気持ち悪いとか相変わらずお前口悪いな」
「口が悪いのはお互い様だろ?」