第22章 クソメガネと兵長と
掃除を終わらせた私は本来の仕事に戻った。
エレンに会う事。それが今私がやらなくてはいけない事だ。
「リヴァイ、もう掃除はいいだろ。早くエレンと会わせろ」
「そうだったな。ついてこい」
「おい、エレン。副団長様がお前に会いに来たぞ」
「え?え?副団長?俺何も聞いてな...」
「君がエレン・イェーガーだな。これからここで仕事をする事になった。よろしくな。」
「は、はい!」
「ところで、エレンの実験は進んでるのか?」
「それについてはクソメガネの方が詳しい」
「だろうな...で?ハンジは?」
「ああ。そろそろ来るだろ」
「エレーン!さあ、楽しい楽しい実験の時間だよおおお!!あれ?ミラも来てたんだー!!」
「うるせえぞクソメガネ。」
「そうなんだ。エルヴィンに頼まれて私もここで仕事をする事になった。報告頼まれてるからエレンの進捗を教えてくれ」
「あーやっぱりー!?そんなに聞きたかった?なら聞かせてあげるよ私とエレンの濃ゆーい実験の日々をね...」
「もう無駄な話はいいから簡潔に話せ」
「えー冷たいなー」
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ハンジの話が終わり、私とリヴァイは2人でお茶を飲んでいた。
「くっそあいつ話長ぇ。あいつの話を元に報告書まとめんの面倒くさ」
「ほう...弱音を吐かない完璧超人のミラ様にそこまで言わせるとはあのクソメガネにも取り柄があったんだな」
「いや、それ取り柄じゃないだろ。というかお前最近私の粗探し楽しんでないか?そもそも私は普通の人間だ。完璧なんかじゃない」
「いや、お前が普通の人間なら他の奴らはどうなんだよ。」
「そういえばお前に言いたかったんだが、お前はもっと愛想を良くした方がいい。せっかく綺麗な顔してんのにその眉間の皺と口の悪さと極悪オーラが全てを台無しにしている。お前が愛想をよくすれば兵士のモチベーションも上がるんじゃないのか?」
「あぁ?お前の方がよっぽど綺麗な顔してんだろうが。お前兵士の間で何て言われてるか知ってるか?お前の見た目と人たらしの才能に毒された奴らはお前の事を「壁の中の唯一の光」だの女ファンに至っては「神様ミラ様王子様」なんて言ってやがる奴もいるくらいだぞ。教祖様にでもなんのかお前は。それに俺は人に愛想良くする柄じゃねえ。諦めろ」
「リヴァイは絶対愛想良くすればモテると思うんだけどな私は」
「は?何言ってんだお前。俺にモテて欲しいのか?」