第13章 完璧崩し2
「エルヴィンから何を聞かれたんだ?あそこまでボコボコにしちまったんだ、あいつが不自然に思わない訳ないだろ。それにリヴァイだけ呼び出されたって事はお前がやったと咎められたんじゃないのか?すまない、後で私が弁解しておく...うっ、ゲホッ...」
「おい、ミラ!そんな事はどうでもいい。それよりお前「だから私は大丈夫だ。私はエルヴィンに用があるから...おぇ、ゲホッ」」
リヴァイは私の辛そうな姿を見て気遣ってきた。これ以上私に優しくしないでくれ。お前のその救いの手に縋りたくなってしまう...
だが私が他人に弱みを見せる事は許されない。それは副団長という立場もあるが、何より人に心を許してしまうのが怖い...大切な人を作り、あの人を失った時のようになってしまうのが怖い...だから、これ以上私に優しくするな。リヴァイとは今まで通りの信頼できる上司と部下の関係でいさせてくれ...
「ミラ!もういい!もういいんだ...そんなに完璧でいなくても。あの時約束したはずだ!お前に従うと、お前について行くと!あの時の誓いはお前と表面上だけの付き合いをするだけの誓いじゃない!俺はお前の全てを受け止める覚悟をした上でお前について行ってるんだ!!」
そう言ってリヴァイはミラを抱きしめた
「やめ、やめてくれ...これ以上私に優しくするな...私は誰かを頼ったりしない!私情が絡む関係なんてごめんだ。お前とは上司と部下のただそれだけの関係だ。これ以上踏み込んで来るな!」
そう言ってミラはリヴァイの腕の中から出ようともがくがリヴァイが逃がさぬよう更に力を込めて抱きしめる
「俺を恐れるな!俺はお前の前から消えたりしない。俺が調査兵団に入ってからこんだけ長い時間一緒にいたんだ、俺に壁を作る必要なんてないだろ?それとも俺はお前にとってそんなに頼りない存在か?俺の強さはお前が1番わかってんじゃねーのか?俺は巨人にやられる事もなければお前の親のように恨みを買って殺されるほどヤワじゃねー。それにさっき言ったが俺はお前の全てを受け止める覚悟があってあの約束をした。今俺がここに居るのはお前の支えになる為だ!!」
「お前、その話、聞いたのか...エルヴィンからか...」
「ああ。お前の過去聞かせてもらった。全て知った上で俺は今ここに居る」
「ふっ...何で私なんかにそんなに必死になるんだか。」