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【ハリポタ親世代】恋は痛いけれど幸せかも

第1章 【シリウス夢】気付いたら好きで




「やべぇ」



ジェームズの悪戯に引っかかり、気付いたら授業の始まる時間だった。
だがまぁ魔法薬なら、こっそり混ざれば大丈夫だろう。

しかし、ドアを開けてみるとジェームズ達は教段の前の席におり、こっそり合流する事は出来ない事が分かった。
おそらく、ワザとだ。

心で舌打ちしながら周りを見ると、女子生徒が1人で座っていた。その珍しい姿は覚えがある。・だ。
東洋の……日本から来たと言っていたか?
あまり騒いでいるところは見かけないから、おとなしい性格なのだろう。関わることは全くなかったので名前くらいしかわからないが。

まぁ、こいつならそんなに面倒はないか?



「なぁ」



魔法薬の授業は誰かとペアを組むことが多い。どうせ1人でいれば15分後に始まる実践で別のテーブルに回される。だったら、



「ここ良いか?」



五月蝿い女よりは良い。

は同じグリフィンドール。
日本から来たということで、入学当初は目立っていたが今日まで俺とは特別絡む事もなく過ごして来ていた。
仲が良い訳ではないが悪いという訳でも無い。

人の縁なんてそんなもんだろ?
必ずしも同じ寮の奴ら全員を把握している訳でも仲良しこよしをしている訳でもない。
なんとなく全体の顔はわかるが、付き合いのあるやつはほんの一握りだ。

特には大抵、人数があぶれる時は自主的に1人で後ろにいたから余計にわからない。

イジメられているとか、卑屈になっているとかでなく、マイペースな奴なんだと思う。

1人でも伸び伸びしているのが面白いとは思っていた。女は皆、群れるのが好きだと思ってたから。



「あ、どうぞ」



にっこりとそう言うと、何事も無かった様に羊皮紙を書くのに再び集中していた。

キョトンとしたのはシリウスだった。

女の横に座るという事は、媚びた態度でここぞとばかりに構ってくる相手をしなければならないということだと思っていた。わざとらしく出来ないとか分からないとか言いながら話しかけてくるなど、これまでの経験上、とにかく面倒な事になる。

こいつも、まだマシな方と言うだけで大人しくしてはいるが所詮は女と覚悟していた……のだが。



(…変な奴)
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