第1章 はじめましてからのきっかけ
主人公side
「よし、お使い完了っと♪ 早くお店に戻らなきゃ」
頼まれた生クリームを買い終えて、お店に戻ろうとした時
不意に背後から肩を掴まれた
「ねぇねぇ、おねーさん可愛いねー♪今暇ー?」
明らかにチンピラホスト風の男がニヤニヤといた
(うわ…変なのに捕まっちゃった…)
内心 うんざりしながらも丁寧に断っている日永祈だか
尚もしつこいチンピラ男
そして、気付いた時には路地裏の方へと誘導させられていた
「は、離してください…!痛い…っ!」
強引に手首を掴まれ、逃げようにも逃げられない
そして舌舐めずりしながら、下品な顔が近づいてくる
(イヤ…っ!誰か…誰か…!)
恐怖で目を瞑る日永祈
「にしても、本当可愛いねー♪ 大丈夫、優しくしてあげ…ぐはぁ!?」
ドサッ
「へ……?」
目を開けると、そこにはさっきまでいたチンピラが泡を吹いて気絶しており
紫色のパーカーを着た男性が立っていた
混乱しながらも、おそらくこの紫パーカーの人が助けてくれたのだろうと思いお礼を述べるが
すぐに立ち去ろうとするその男性
お礼しなきゃと思った途端、先程の恐怖からか体が震えてきて
視界が滲む
心細くなり思わず、彼のパーカーを掴んだ
一「…っ!?///」
「ご、ごめんなさい…でも、怖くて……うぅ…」
ポロポロと涙が溢れきた
もし、この人がいなければ、こんな路地裏で何をされていたか…
そう思えば思うほど怖くなってしまった
しばらくすると、背中に手の感触を感じた
ぎこちなくもさすってくれていて、少し震えている手を
数十分後…
「すいません、やっと落ち着いて来ました…」
一「……そう…///」
「本当に助けて頂きありがとうございます、出来ればお礼したいのてすが…」
無論、変な事は言ってないと思うのだが、なぜが彼は顔を青くさせ目が泳いでいる
しまいにはそっぽ向かれてしまった
(何か気に触ることでも言っちゃったかな…?あれ、そーいえば……っ!!??)
「あ、お使い…!ごめんなさい、もう行かなきゃ!あの、これあたしの連絡先なんで!」
すっかり忘れていたお使いを思い出し今度は日永祈が青ざめる
とりあえず、レシートに連絡先を書きそれを彼の手の中に収めた