第8章 愛馬
初めて馬に乗ったのは、、、
政宗と一緒で……
風を切って走るのは、気持ちいいと言うよりも……
正直、怖かったんだ……
その後も、何度か馬に乗った。
信長様の後ろに乗って……信玄様と目が合ったあの時も忘れない。
だけど……
今日、信玄様の腕の中で乗った馬は……いつもは怖く感じる高さやスピードも……
初めて爽快に感じたの
黒翔の背中は硬くて、でも大きくて温かい。
お尻と太ももの筋肉が、パンパンに張ってきたけど……
でも、なんだろう……
この、、、
ふわふわした……
ふわふわ……
ふかふか…………
!?
ふかふかっ!?
そこでパチッと目が開いた!!!
しまった!私、途中で眠って!!!
お風呂もまだだし、歯も磨いてない!!!
ふかふかの布団から飛び起きようと思った瞬間、隣の部屋から声が聞こえてきた。
「ずっと聞きたかったんですが……」
「なんだ?」
「信玄様は、きょうこさんと一緒に元の世界に戻りますか?」
「!!!」
佐助君と信玄様の会話に……
思わず息を殺して、耳を傾ける。
聞こえてきたのは……
「きょうこには、すまないことをしていると、思っている……」