第7章 甲府
新幹線に乗ると、その車窓から見える風景に感動しきりの信玄様。
その姿を見ているだけでも楽しいんだけど……
「信玄様……あまり、無理させちゃダメですよ」
「ははっ、身体が鈍ってなーついついきょうこの愛らしさも相まって」
そっと私の頭を撫でる信玄様。
私はいつの間にか信玄様の肩に凭れ、眠っていた……
「…………!!!!!!」
「きょうこ、そのまま寝ていればいい」
「あ、歩けますからっ!!!」
「遠慮なんてしなくていいのになぁ……」
思わず、ばっ!!!と立ち上がる!!!
「乗り換えだよ、きょうこさん」
苦笑いの佐助君の顔が目に入る……
信玄様は、いつの間にか眠った私を起こさずに、抱き抱えて電車を乗り換えようとしていた!!!
あーーーびっくりした。
いくらなんでも、それは恥ずかし過ぎるっ!!!眠ってしまったことも恥ずかしかったけど、、、
何でもなかったように、私の手を握り少し前を歩く信玄様。
こうしていると、ほんと普通に現代人みたいなんどけどなぁ……