第4章 手術
暫くすると、、、手がピクッと動き……
「……天女がいるけど……ここは、極楽浄土……ではないみたいだなぁ……」
「信玄様…………」
その言葉に思わず笑顔になる。なのに
「泣かせて、すまない」
信玄様は握っていた手をそっと離すと、私の頬を優しく撫でてきた。
あ……
私、また……泣いてるんだ……でも、これもさっきと一緒。
「嬉しくて泣いてるんですよ。手術も無事に成功しましたよ」
「そうかー……」
嬉しそうに頬笑む信玄様。
「痛みはどうですかー?」
後ろから看護師さんの声がした。
「あぁ……少し痛むが……大丈夫です……」
って、辛そうだな……
「痛みを我慢してしまう方なので、また、後で痛み止お願いします。あまり、強い薬じゃなくていいんで」
佐助君が伝えてくれている。
ほんっとにそう!なんでも我慢し過ぎ!!!
「…………」
やっぱり痛いんだろうな……黙って佐助君の言葉を受け入れてるもんね……
暫くすると主治医の先生も、顔を出した。
「武田さん、無事に成功しましたからね!ただ今夜は安静にしていて下さいね」
そう声をかけると、
「ありがとうございました」
なんて言っていたのに……
先生が部屋を出て数分後に
「お、おいっ!佐助っっっ!!!」
「はい」
少し焦ったような声が響いた。