第3章 買物
そして……
昨夜はセクシーな下着姿を見たけれど……
今、目の前にいるのは……
ブラックジーンズと白いシャツを着た信玄様。
すごく、すごくシンプルな服装なんだけど……体格もだけど姿勢がいいからか……
めちゃくちゃ格好いい!!!!
「きょうこさん、目がハートになってるよ」
「へ?あ、あ……はは……格好良すぎて、見とれちゃった……」
「変じゃないか?これで合ってるのかい?」
着なれない服装だから、少し不安そうに言う信玄様に
「凄く凄~く、素敵ですっっっ!!!」
思わず手に力を入れて言った。
「そうか、良かったよ。気に入ってくれたみたいで」
嬉しそうに笑ってくれる信玄様。
私達は支度を整えて病室を出ると、ナースステーションで声をかけた。
「あの……武田ですが、数時間ほど外出しますので……」
「はーい、気をつけて…………」
看護師さんの動きが一瞬止まった。
はっ!!!
後ろにいる看護師さん達が一斉にこっちを見て……
ぽーーーーっ、となって
信玄様に見とれているー!?
「あ、す、すいません。気をつけて行ってきて下さいね❤️」
ご、語尾にハート!?
い、いや、それは私の被害妄想だな……
うん……
でも、昨日はヨレヨレの着物に青い顔をしていた信玄様も、今はシンプルでカジュアルながらも……
わ、わかってる。
格好いいの、信玄様は!!!
でも、でも、でもっ!!!
あんまり見ないでーーーー!!!
私は心の中で叫んでいた…………