第12章 謀~ハカリゴト~
…………
結局、明け方まで5人……ううん、私は途中から話が難しくなりすぎて離脱しちゃったんだけど……
4人で話し合い、その後は、安土にいる武将を呼び寄せて、何日も軍議?を繰り返していた。
まぁ……その間、もちろん私は特にすることがなくって……
時々、休憩がてらに軍議を抜けてきた武将たちと話をしていた。
「ねぇ……あの狸みたい絵は変えちゃいけないの?」
家康が話しかけてきたと思ったら、後ろから……
「お前、“糞”の事を“味噌”って、言ったって?」
政宗が家康を揶揄ってきた。
「そんな事、言いませんよっ!!!」
「まぁまぁ、俺は“伊達男”なんて言葉を作ったほどのいい男だったと、正しく文献に残っていたからなー。これから、言うんじゃねーのかー?」
ふざけてる政宗を見て、つい私も……
「ねぇ、ねぇ、下帯も黄色に染めてるの?」
思わず家康に質問したら
「…………
あんたに、わさびはもう触らせない……」
「あぁーーー!!!家康っ!ごめんっ!冗談、冗談!私の癒しを取らないでーーー!」
大きな笑い声が響く安土城。
懐かしく楽しかった安土での時間をまた過ごしているようで、心が安らいだ。
やっぱりここは……安土は……私にとって第二の故郷なんだ……
滞在中は秀吉さんの世話焼きも、三成くんのエンジェルスマイルも、光秀さんの意地悪さえも全て楽しめたような気がした。