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~貴方とずっと~ 私的【イケメン戦国】

第11章 戦国時代


どうやら話を聞くと、私が信玄様を迎えに行った日の翌日のようだ。

「万が一、ここで野垂れ死んでいたらいけないと思ってな、幸に様子を見に来るよう頼んでいたんだ」

「なんだよ、信玄様。すげー顔色が良くなってるぞ」

幸村が信玄様の顔を覗き込む。そして私をチラリと見て、

「きょうこは、太ったか?」

「……っ!」


「ははっ!きょうこの住んでいた世界は凄いぞ!これを見てくれ!」

そう言って、上着を捲りあげ、胸の傷を幸村に見せた。

「ん?なんだ?この小さな傷は……見たことのないような、痕だな……」

「そうだろう?この小さな傷から、俺の身体にあった悪い物を取り出したんだ」

「ほぅ……」

やっと刀を鞘に納めた謙信様が、佐助君から視線を外し信玄様の傷を眺めている。


「色々と話したい事がある。準備して貰いたい事も」


信玄様の目に大きな光が宿った。


その目を見、声を聞いた謙信様と幸村は、大きく頷くと

「言え」
「何でも申し付けてください」

力強く返事をしている。


「まぁ、とにかく着替えが先か……それと……佐助」

「はい。これですね!」


佐助君が胸から、ウィスキーとワインのボトルを出した。


あ!それで、佐助君の胸、なんか固かったのか……


ボトルを見た謙信様が、どうやらお酒と気付いたようで

「……土産か」

少し口角を上げ呟いた。確か、めちゃくちゃお酒好きだったはず。
嬉しそうだなー。まぁ、佐助君に会えたのが、謙信様には一番嬉しいのかも知れないけどね。


「呑みながら話そう」



信玄様達が、楽しそうに盛り上がっているのを見ながら、私は自分の腕の中を確認した。


うん。良かった……しっかり、持ってきてる。


心の中でほっとため息をつくと、私もその輪の中に入り話を聞いた。



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