第11章 戦国時代
デパートに着くと信玄様は、真っ直ぐにお酒が置いてあるコーナーに向かった。
日本酒とワインとウイスキーを選んだ。
信玄様が会計を済ませている間に、私は
「すいません、ちょっと私も買いたい物があるので……」
「一緒に行こう」
「いえ、決っているので……すぐ戻ってきますね」
「……あぁ」
ずっと握っていた手を離そうとすると、スッと信玄様がその手をとり
チュッ
とキスを落とす。
思わず顔を赤くしていると
「次は“けーき”を見に行こう」
何事もなかったように、ニコッと微笑む信玄様……
まるでドラマのワンシーンのような、甘くてスマートな一連の仕草に、何故か店員さんもうっとりとしたように見ていた!!!
「す、すぐに戻ってきますねっ!!!」
うううーー!やっぱり慣れないなぁー
あまりの恥ずかしさに、私は一言そう言うと目的の場所に早歩きで向かった……
私は目的の場所に来ると……
こんなに沢山の種類があるんだな……
きっと一人占めするだろうけど……
思わず想像してクスリと笑う。
そして
「この一番大きい、全種類入った物を1つ下さい」
店員さんに頼み、綺麗な色のリボンを結んで貰った。
その後は、二人でケーキを買いに行ったんだけど……
また、全種類買いそうになる信玄様を、なんとか止め、それでも5人では多過ぎる量のケーキを買って帰った。