第8章 ヒメ…ナミダ
トクトク…と二人の鼓動がリビングに響く。
「慰めてあげる」
「は?ちょっ?!」
気付いたら……相葉さんと唇が重なってた。
慰める…って、言葉通りの…優しいキス。
チュッ…チュッと、音を立てて俺の髪を優しく撫でてくれる。
コツンと…おデコをくっつけられてそっと離れる相葉さん。
「…ここでは、しないんでしょ?」
「っ!!…ば、か!!」
俺は恥ずかしさを隠しながら寝室へ…。
「ニノちゃん??」
しばらくして相葉さんが寝室をノックする。
「…キス、だめだった?」
あー!!も!
なんで…ほんとにこの人はそんなに優しいんだよ!!
寝室のベッドに潜り込んでる俺の側に来る相葉さん。
「ニノちゃん?」
「…い、やなわけないだろっ!」
はぁー、本当に俺も可愛げがないよな…。
「…ご、めん。少し…距離置きたいって言うか」
相葉さん…ごめん。
ごめんね…。
俺のその言葉を聞いた相葉さんは、俺の頭をポンポンとして、そっと俺の家を出ていった。