第7章 ヒメ…ナヤム
焼肉屋に付いてすぐビールを頼む。
お腹は減ってたけど…飲まないとこの状況を突破出来ない。
ちらっと…潤くんを見る。
はぁー。
素の潤くんも、かっこいいや。
向かい合わせに座ってるから距離は遠いけど…二人で飲むとか滅多にないからドキドキが凄い。
「あれ?ニノ…もう、酔った?」
チビチビ飲んでたら不意に潤くんの声。
「ふぇ?」
「ふふっ。耳真っ赤♡」
「っ…よ、って、ないもんっ!」
同級生なのに…俺が年下みたい。
潤くんがずっとお肉焼いてくれてて俺はひたすら食べる。
「飯食う?」
「んー。もぅ、お腹いっぱい!」
ポンポン!とお腹を叩くと…
「…あのさ」と、潤くんの悲しい顔。
え??おれ、何かした??
今日は潤くんとご飯食べる為に日程合わせたのに…俺…。
「…さっきから、さ?捲れてんのよ…」
「…??」
「…キスマーク。そこはヤバいんじゃない?」
……はっ?!!
今日…翔ちゃんがっ!!!
俺はぎゅっと服を握り締める。
「…へ、んなの、みせて、ごめん、ね?」
はぁー。
酔った勢いで…と思ったけど。
もう…これじゃ、潤くん…誘えないわ。
「…お会計…」
「ふふっ。終わってるよ?タクシー呼ぶ?」
「……」
これで…バイバイ、なの?
潤くんにとって…俺は……
「…ぅ、うん!歩いて帰るから大丈夫!
近いし…それと割り勘にして?」
涙目で潤くんを見ると…
「ばーか!酔ってるニノを1人で帰すなんてする訳ねーだろ!それに…今日は、俺が出すって決めての!」
「っ…じ、ゅん…」
キスマーク見て……嫌になったんじゃないの??
まだ…潤くんと一緒にいれるの??
俺の頭の中はパンプルテ!
潤くんにご馳走様を言って…何故か潤くんのお家に行く事になった…