第6章 ヤキモチ
「…急にどうしたのよ?」
「…んー?急にじゃないよ?ずっと考えてた」
大野さんはそう言ってビールをぐいっと飲む。
俺もつられてぐいっと飲む。
結婚…。考えた事もなかった。
だって…俺は、オトコが好きなんだし。
じーっと…大野さんを見つめてたら…
「…ニノが、オンナ…だったらな」と。
真剣な顔で見つめ返される。
「っ…なんで俺がオンナにならなくちゃいけないの?!」俺はドキドキしながらもそっけなく言う。
「んー?ニノ可愛いもん」
あっけらかんと言う大野さん。
確かに昔から俺と大野さんは他のメンバーよりスキンシップは多かった。おっぱい摘んだり…お尻揉んだり…
けど。それは悪ふざけでの延長線…。
でも…多分。俺のオトコ好きは大野さんから始まったんだと…思う。
「俺の、どこが可愛いの?」
「ん?全部。オンナみたいに華奢だし…肌も白くて綺麗だし。何より顔が可愛いし…抱きたいと思うときもあるし」
「は?」
「…気づいてないと思ってる?」
「…な、にを?」
「ニノから相葉ちゃんの香水の匂いがしてんだよ」
そう言った大野さんが俺の肩をぐいっと引き寄せる。
「ちょっ?!…」
俺は気が動転して、持ってたビールを零す。
「気付いてない?」
「…だ、から!なにをっ?!」
「ニノのココ…キスマーク付いてるけど?」
「ふぇ?!」慌ててシャツを覗くと…
「…やっぱり。相葉ちゃんと寝てんだろ?」と。
今まで、見たことのない大野さんの顔。
「…な、に言ってるんだよっ」
「最近相葉ちゃんの事、目で追ってる…翔くんも」
……か、くしきれてない?!俺らの関係っ。
「…好きなの?二人の事?」
…どうしよ。
「松潤だと思ってたんだけど…」
…じゅ、んくんに、ばれちゃうっ。
「ふふっ。困ってるニノの顔。可愛いねぇ」
「…俺を、どうしたいの?」
もう。逃げれない。
覚悟をして、大野さんを見つめる。
「俺も…溜まってんだよね。分かる?」
「…それで、来たんだろ」
「ふふっ。物分りがいいから助かる」
相葉さんと翔ちゃんだけで終わるつもりだったのに…。
さぁ。
第3の恋愛ゲームスタート。