第1章 ワガママ
潤くんが寝室のドアを開けるのが
分かる。
「ニノ?電気は?」
「…んー?でんきはいいっ。もぅねるー」
「ったく!着替えくらいしろよな?」
「潤くんがしてぇー」
…酔ったふり万歳!!
心の中でガッツポーズして
自らベッドへダイブ!!
「ふふっ。じゅんくんもー、ねよ?」
「バーカ。着替えが先だろ?」
……泊まってって。くれるのかな??
潤くんがベッドに乗る音がする。
「ほら?ニノ?バンザイして?」
「……ん」
器用に俺の服を脱がせてく潤くん。
「着替えどこ?」
「……あっち」
「だからー…あっち!じゃ分かんねーぇ……ぉい?」
……俺は。
血迷ったのか。
焦ったのか。
上半身裸のまま
潤くんにしがみ付く……
「風邪引くぞ?」
「……ぃいもん…」
「酒臭いし、水でも飲むか?」
「……このまま、がいぃ」
俺はギュッと潤くんに抱きついたまんま。
ドクドク…と。鼓動が煩い。
「……ニノ?」
「……すき」
「………」
「……じゅんくんが…すき」
次の瞬間。
潤くんが俺の手を握って
体を引き離す……