第11章 ヒメ…ヤリタイホウダイ
「ほら?相葉さん…寝るまでいるから寝室行くよ?」
「ひっく…べ、っとは、やだっ…じゅ、んのこと…思い出すからっ…」
なんやかんや言っても…相葉さんは潤くんのこと好きだったんだね。
今日は泊まり決定だな…仕方なく翔ちゃんにそうラインをする。すぐ返信が来て、泣いてるスタンプ…。
はぁ…どっちも泣いてたら、俺どうしていいか分かんないよ…。
多分、大野さんがそろそろ帰る時間。
翔ちゃんの事は大野さんに任せとこう。
「ひっく…か、ず?…いて、くれるの?」
「…あんたが引き止めてんだろうが…」
「ふぇ…あり、がとぉー!!!」
鼻水ダラダラの大男が俺に抱きつく。
「ちょっ?!鼻くらい噛んで!」
「ひっく…かず、がして?」
はぁ…
渋々ティッシュを手に取り相葉さんの鼻に押し付ける。
俺も、なんやかんや言って…この人には敵わないんだよね…。
「シャワー、浴びていい?」
「…う、ん」
少し落ち着いた相葉さんをリビングに置いてスタスタと浴室へ向かう。
…あー。
これは…きついわな…。
至るところに、潤くんの物と思う洗顔やら何やらがチラホラ。
本当に、この二人付き合ってたんだ…。
と、ちくっと胸が痛む。
潤くんのこと…今では吹っ切れたと思う。
大野さんと翔ちゃんが俺を変えてくれた。
熱いシャワーを頭からかけてその気持ちを流した。